製造業DX

製造業の設備保全をアプリ化|FlowSyncで点検記録・修理履歴を一元管理

Anomaly編集部

「あの設備、前回いつ点検した?」——そんな問いかけに、棚の奥から古い紙の帳票を引っ張り出し、Excelファイルを何枚も開き、担当者に電話をかける。中小製造業の現場では、設備保全の情報管理にこれほどの手間と時間がかかっているのが実態です。


紙帳票・Excelによる設備保全管理の限界

多くの中小製造業において、設備台帳・点検記録・修理履歴は今も紙帳票やExcelで運用されています。一見「慣れているから問題ない」と思えても、現場では次のような課題が静かに積み重なっています。

課題① 転記ミスと情報の散在

現場で紙に記録した点検結果を、後からExcelへ転記するフローでは転記ミスや記入漏れが避けられません。設備ごとにファイルが分かれ、どれが最新版か判断できないケースも頻繁に起きます。

課題② 属人化による引き継ぎリスク

「この設備のことはAさんしか分からない」という状態が多くの現場で常態化しています。担当者が退職・異動すると、過去の修理履歴や部品交換サイクルがまるごと失われるリスクがあります。

課題③ 予防保全計画が立てられない

「いつ故障するか分からないから、壊れてから直す」という事後保全(事後対応)から抜け出せない根本原因は、過去データが活用できる形で蓄積されていないことにあります。計画的な部品交換やオーバーホール(機械の全体分解点検)の実施が難しく、突発停止による生産損失が繰り返されます。

紙帳票とExcelの運用は「記録する仕組み」ではあっても、
「活用する仕組み」にはなっていない——それが設備保全DXの本質的な問いかけです。

FlowSyncで作る設備保全アプリの画面構成

業務アプリ開発ツール「FlowSync」を使えば、自社の設備保全フローに完全に合わせたアプリをノーコード(プログラミング不要)で構築できます。一般的な設備保全アプリの画面構成は次のとおりです。

1
設備台帳画面

設備ID・設備名・設置場所・導入年月・メーカー・仕様情報をマスタ登録。「設備を検索」ボタンでQRコードや設備番号から即座に該当ページへ飛べます。設備一覧はリスト表示とカード表示を切り替え可能。

2
点検チェックリスト入力画面

タブレットから現場で直接入力。チェック項目(潤滑油量・振動・温度・異音の有無など)はチェックボックスと数値入力フィールドを組み合わせて構成。「点検完了」ボタンを押すと担当者名・日時が自動記録され、紙への転記が不要になります。

3
修理履歴・部品交換ログ画面

修理内容・作業時間・使用部品・担当者・費用を入力フォームから登録。設備台帳と紐づいているため、設備ページを開けば修理履歴ファイル(CSV出力・PDF出力対応)がその場で確認できます。

4
部品在庫管理画面

消耗部品の在庫数・最低在庫数・発注先を登録。在庫が閾値(しきいち)を下回ると「部品補充アラート」が担当者のスマートフォンに自動送信されます。

FlowSyncの最大の特長は、これら4つの画面が一つのアプリ内でシームレスに連携している点です。設備台帳→点検チェックリスト→修理履歴→部品在庫という一連のフローを、画面遷移ボタン一つで行き来できます。


Before → After:タブレット入力から予防保全アラートまで一気通貫

Before(紙帳票・Excel運用)

現場担当者が紙の点検票に手書き記録(約15分/設備)→事務所に戻りExcelへ転記(約20分)→月末に設備別ファイルを集約・集計(約3時間/月)→管理職が過去データを手動で分析して次回点検日を手書きカレンダーに記入。

結果として、1設備あたりの点検記録完了まで合計35分以上を費やし、情報は担当者のExcelファイルの中に閉じたままになるとされています。

After(FlowSync設備保全アプリ運用)

現場担当者がタブレットでQRコードをスキャン→設備台帳が自動表示→チェックリストをタップ入力(約5分/設備)→「点検完了」ボタン押下でデータが即時クラウドに保存・集計。管理者はダッシュボードで全設備の点検状況をリアルタイムに把握でき、次回点検日が近づくと「点検期限アラート」メールが3日前に自動送信されます。

定量的な効果の目安:点検記録の完了時間が1設備あたり35分→5分に短縮(約86%削減)。月次集計作業が3時間→ほぼゼロ。突発停止件数が月平均4件→1件以下に減少した中小製造業の事例があるとされています。


FS Blueprintで設備保全アプリの要件を1日で定義する

「アプリ化したいが、何から始めればよいか分からない」という声は中小製造業の現場でよく聞かれます。Anomalyが提供する要件定義サービス「FS Blueprint」を使えば、業務ヒアリングから画面設計・開発ロードマップの策定まで、最短1日のワークショップ形式で完結するとされています。

FS Blueprintで進める設備保全アプリ定義の流れ

1
午前:現状業務の可視化(As-Is整理)

現在の紙帳票・Excelの運用フローを図解。どの情報がどこに散在しているかを棚卸しします。設備台帳・点検記録・修理履歴・部品在庫それぞれの入力項目・管理単位・更新頻度を洗い出します。

2
午後前半:To-Be画面設計とデータ構造定義

FlowSyncの画面テンプレートをベースに、自社仕様のチェックリスト項目・アラート条件・出力帳票のフォーマットを設計。「部品交換サイクル自動計算」「CSV一括インポート」など必要な機能の優先順位をMoSCoW法(Must/Should/Could/Won'tで分類する優先度付け手法)で整理します。

3
午後後半:導入ロードマップと運用ルールの策定

Phase1(設備台帳+点検入力)→Phase2(修理履歴+部品在庫)→Phase3(予防保全アラート自動化)という3段階の段階的導入計画を策定。現場担当者向けの操作マニュアルと管理者向けダッシュボード運用ルールも同日に定義します。

設備保全のデジタル化は、現場の「記録する負担」を増やすためではなく、
「考える時間」を生み出すためのものです。FlowSyncはその橋渡しを担います。

まとめ

  • 紙帳票・Excelによる設備保全管理は転記ミス・属人化・事後保全の固定化という三重の課題を生み出している
  • FlowSyncで作る設備保全アプリは設備台帳・点検チェックリスト・修理履歴・部品在庫を一画面で一元管理でき、タブレット入力から予防保全アラートまで自動連携する
  • 点検記録の完了時間を35分→5分(約86%削減)、月次集計をほぼゼロにするなど、定量的な業務改善効果が期待できるとされている
  • FS Blueprintを活用すれば、要件定義から導入ロードマップまで最短1日で設計できるとされており、段階的な導入で現場への負担を最小化できる
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