製造業DX

製造業の検査成績書・品質記録をFlowSyncでデジタル化|自動判定からトレーサビリティ管理まで一画面で完結

Anomaly編集部

「先週の検査記録、どのロットか分からなくて……」と工場の棚を漁った経験はありませんか?紙の検査票が山積みになる現場では、転記ミスや情報の迷子が日常的に発生しており、本来ゼロにしたいはずの品質リスクを自分たちで生み出してしまっています。


【Before】紙の検査票・手書き成績書が抱える3つの構造的な問題

問題① 転記ミスによる検査データの信頼性低下

工場の検査員が測定器の数値を紙に書き、その後データ担当者がExcelへ手入力——この二重作業の中で、桁ミスや読み間違いが発生します。ある中小製造業では、月に約15件の転記エラーが後処理で発覚しており、是正作業だけで半日を費やしていたとされています。

問題② 「あの成績書、どこ?」——紙では即時検索ができない

顧客からクレームが届いたとき、該当ロットの検査成績書を探し出すのに平均30分以上かかるケースは珍しくないとされています。製造日・ロット番号・製品型番が別々のファイルや棚に分散していると、トレーサビリティ(製品の来歴を追跡する仕組み)を担保することが事実上不可能です。

問題③ 合否判定の属人化とアラート機能の欠如

「この測定値、合格範囲に入ってるかな?」を検査員が目視で判断しているケースでは、経験年数によって判定基準がブレます。規格値の暗記ミスや見落としが、不良品の流出につながるリスクを常にはらんでいます。


【After】FlowSyncで作る検査成績書アプリの画面構成

FlowSyncを使って構築した検査成績書アプリでは、これまで「紙+Excel+担当者の記憶」に分散していた情報を一画面に集約します。具体的にどのような画面になるのかを見ていきましょう。

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入力エリア:ロット番号・製品型番・検査工程の基本情報

画面上部にはバーコードスキャンまたは手入力で「ロット番号」「製品型番」「検査日時」「担当者名」を入力するフィールドが並びます。タブレット対応UIのため、工場の検査台に端末を置いたままスムーズに入力できます。

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検査項目エリア:測定値入力→自動合否判定→アラート表示

「寸法(mm)」「外観検査」「耐圧試験値(MPa)」などの検査項目を縦に並べ、数値を入力した瞬間にシステムが規格値と照合。「合格」は緑、「不合格」は赤」でアラートボタンが点灯し、判定ミスを即座に防ぎます。判定ロジックは工程ごとに個別設定可能です。

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出力エリア:検査成績書PDF・トレーサビリティレポートの自動生成

全項目の入力が完了し「確定ボタン」を押すと、社内フォーマットに沿った「検査成績書_YYYYMMDD_ロット番号.pdf」が自動生成されます。同時にロット番号と紐づいた履歴がデータベースに保存され、後からキーワード検索で1秒以内に呼び出せます。


FS Blueprintで検査フローを設計する手順

FlowSyncのノーコード設計ツール「FS Blueprint」を使えば、プログラミング不要で検査成績書アプリの骨格を組み上げられます。設計の流れは以下の通りです。

FS Blueprintの設計では「どの工程で」「何を測定し」「どの範囲を合格とするか」を画面上でドラッグ&ドロップするだけで自動判定ロジックが完成します。IT担当者がいない製造現場でも、業務担当者が自分でフローを定義できるのが最大の特徴です。

Step 1:検査工程ごとの入力項目を定義する

受入検査・工程内検査・完成品検査など、工程単位でフォームを作成します。各工程に紐づく検査項目(測定値・目視・OK/NGチェック)を選択し、必須入力・任意入力を設定します。

Step 2:規格値と自動判定ロジックを設定する

各測定項目に「上限値」「下限値」を数値入力するだけで、FlowSyncが入力値と自動比較するロジックを生成します。複数条件の組み合わせ(例:寸法OK かつ 外観OK の場合のみ合格)もAND/OR条件で設定できます。

Step 3:アラート通知と承認フローを追加する

不合格が出た場合に品質管理責任者へSlackまたはメールで即時通知するルートを設定します。「品質確認依頼ボタン」を押すと承認フローが自動起動し、対応状況もアプリ内で追跡できます。


導入効果と運用ポイント:ゼロ手入力で実現するトレーサビリティ管理

紙の時代、「あのロットの成績書を出して」という依頼に30分かかっていたものが、FlowSync導入後はロット番号を入力してから8秒以内に対象レコードが画面表示されるとされています。

実際に検査成績書のデジタル化を進めた中小製造業での定量的な変化を整理すると、以下のような改善が報告されています。

定量効果の実例(月間ベース)

✅ 検査記録の転記・Excel入力作業:約120分/日 → 0分/日(自動保存のため)
✅ ロット追跡(トレーサビリティ調査):平均35分/件 → 約10秒/件
✅ 不合格品の見落とし件数:月平均5件 → 0件(自動アラートにより)
✅ 成績書PDF発行にかかる時間:15分/枚 → 即時自動生成
※上記数値は導入事例に基づく参考値とされています。

運用上のポイントとしては、1 検査工程が変わるたびにFS Blueprint上で入力項目を更新する運用ルールを決めること、2 タブレットを検査台に固定設置し「紙の代わりに書く場所」として定着させること、3 月1回は不合格ログの集計レポートをFlowSyncから出力し、品質会議の資料として活用することの3点が定着率を高める鍵です。


まとめ

  • 紙の検査成績書が抱える転記ミス・検索不能・属人的判定の3問題は、デジタル化によって構造ごと解決できる
  • FlowSyncの検査成績書アプリは「ロット番号入力→自動合否判定→PDF自動出力」を一画面で完結し、ゼロ転記を実現する
  • FS Blueprintで検査工程ごとの入力項目と判定ロジックをノーコードで設計でき、IT担当者不在の製造現場でも自社運用が可能
  • トレーサビリティ調査が35分から10秒に短縮されるなど、品質管理の即応力が根本から変わるとされています
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