製造業DX

製造業の入荷検品・受入検査をFlowSyncで内製アプリ化|QRコードで自動化

Anomaly編集部

「また伝票が合わない——」入荷のたびに紙の受入票と発注台帳を見比べ、Excelの発注残を手作業で消込している。そんな毎日30分以上を消費するとされる照合作業が、FlowSyncでつくる入荷検品アプリ一本で、スキャンから在庫反映まで完結できるようになるとされています。


【Before】紙・Excel管理が生み出す入荷検品の現場課題

中小製造業の入荷検品現場では、今も次のような光景が日常です。仕入先からトラックが到着すると、担当者は棚から紙の受入票を引っ張り出し、現物の品番・数量と一品ずつ目視照合します。その後、手書き台帳に受入数量を記入し、夕方の空き時間にExcelを開いて発注残を手動で消込む——この一連の作業に1回あたり平均25〜35分程度かかるケースは珍しくありません。

課題① 転記ミスと発注残ズレが頻発する

紙→手書き台帳→Excelという3段階の転記が必要なため、数量の読み違いや入力漏れが起きやすい。発注残がズレると過剰発注・欠品の原因に直結します。

課題② 検査記録とロット情報が散在する

受入検査の合否・不良数量・ロット番号は別のノートや検査表に記録されており、あとでトレースしようとしてもどこに何があるか分からない状態になりがちです。

課題③ リアルタイムで在庫が反映されない

Excelへの転記が翌日以降になることも多く、「今どれだけ在庫があるか」が常に過去の情報になってしまいます。製造指示や調達判断のスピードが落ちます。


【After】FlowSyncが実現する入荷検品アプリの全体フロー

FlowSyncで構築した入荷検品アプリを使うと、以下の流れがスマートフォン・タブレット1台で完結するとされています。

1
QRコードスキャンで発注データを瞬時に呼び出す

入荷した資材のQRコードをスマホカメラでスキャンすると、FlowSyncが発注番号・品番・発注数量・仕入先名を自動表示。品番を手入力する手間がゼロになります。

2
受入数量・ロット番号・検査結果を1画面で入力

「受入数量」「ロット番号」「検査区分(合格/条件付合格/不合格)」「不良数量」を1画面に集約した受入検査入力フォームに記録。入力後に「受入確定」ボタンを押すだけです。

3
発注残の自動消込と倉庫在庫への即時反映

「受入確定」ボタンのタップと同時に発注残が自動計算され、倉庫在庫マスタに受入数量が加算されます。出力ファイル名receipt_log_YYYYMMDD.csvで日次ログも自動生成。

定量効果の目安:紙+Excel管理時に1回あたり25〜35分程度かかるとされる入荷検品・発注残消込が、QRスキャン方式で3〜5分程度に短縮できるとされています。月50件の入荷であれば、月間で約16〜25時間の削減が見込めるとされています。


FlowSyncでの入荷検品アプリ設計術

発注データ連動の設計

FlowSyncのデータソース機能を使い、発注テーブル(発注番号・品番・発注数量・仕入先・納期)をマスタとして登録します。QRコードスキャン時に発注番号をキーとして照合することで、該当レコードを自動呼び出し。発注テーブルは購買担当者がFlowSync上で直接更新するか、既存のExcel発注書からCSVインポートする設計が中小製造業には現実的です。

受入NG時のアラート通知画面

検査区分で「不合格」を選択した場合、アラート通知画面が自動ポップアップし、「担当バイヤーへ通知」「返品処理フォームへ遷移」の2つのボタンが表示されます。FlowSyncの通知機能でバイヤーのスマホにプッシュ通知を送ることも可能で、不良品の処理漏れを防げます。また「条件付合格」の場合は備考欄への入力が必須になるようバリデーション(入力チェック)を設けることで記録の質を担保します。

「不合格」を選んだのに、そのまま在庫に計上されてしまった——FlowSyncの受入NG分岐設計なら、アラートを介さないと次の画面に進めない構造にできるため、このような事故を防げます。

ロット管理への対応

食品・医薬品部品・電子部品などロット番号管理が必要な品目では、受入検査入力フォームの「ロット番号」欄を必須項目に設定します。FlowSync内のロット管理テーブルと連動させることで、後工程での「どのロットをどこで使ったか」というトレーサビリティ(製品履歴追跡)が実現します。


FS Blueprintで入荷検品業務をヒアリングする手順

FlowSyncのコンサルティング支援サービスとされる「FS Blueprint」では、アプリ設計に入る前に業務要件のヒアリングを構造化して行います。入荷検品・受入検査のヒアリングでは以下のチェックリストを活用します。

FS Blueprint 受入検査ヒアリングチェックリスト

1 受入項目の確認:品番・数量以外に何を記録しているか(ロット番号・製造日・仕入先ロット・有効期限など)

2 発注残消込のタイミング:現在は入荷当日に消込できているか、翌日以降になっているか

3 検査基準の存在確認:受入検査の合否判断基準は文書化されているか、担当者の属人的判断になっていないか

4 NG時の処理フロー:不良品が出たとき、誰が・何を・いつ・どこに報告するか

5 QRコードの現状:仕入先の納品書・ラベルにすでにQRコード・バーコードが印字されているか

6 連携先システムの確認:在庫管理・購買管理・会計システムとのデータ連携範囲はどこまでか

このヒアリングを1〜2時間かけて行うことで、「受入確定」ボタンを押した後のデータ連携範囲と、アラート通知の送信先・内容が明確になります。設計に入る前に要件を固めることが、現場に使われるアプリをつくる最大のポイントです。


まとめ

  • 紙・Excel管理の入荷検品は転記ミス・発注残ズレ・在庫遅延の三重苦を抱えており、デジタル化の優先度が高い業務です。
  • FlowSyncの入荷検品アプリはQRコードスキャン→受入検査入力→発注残自動消込→倉庫在庫反映の一気通貫フローを実現し、1回あたりの作業時間を25〜35分程度から3〜5分程度に短縮できるとされています。
  • 受入NG時のアラート通知・ロット番号必須バリデーションなど、不良品処理漏れを防ぐ分岐設計がアプリの品質を左右します。
  • FS Blueprintの6項目ヒアリングチェックリストで受入項目・ロット管理・検査記録の要件を先に整理することが、現場定着するアプリ設計への近道です。
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