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FS Blueprintで樹脂成形・射出成形の受注〜金型管理・品質記録を棚卸しする方法

AAnomaly編集部
目次

「受注はFAXで受けてExcelに転記、金型の割付はホワイトボードで管理、成形条件は現場担当者のノートに…」——樹脂成形・射出成形業の現場では、こうした紙・Excel・口頭伝達の混在が当たり前になっており、「まず何をデジタル化すべきか」の判断自体が止まってしまっているケースが少なくありません。


なぜ「業務棚卸し」が樹脂成形DXの出発点になるのか

射出成形・樹脂成形業のDX推進で最初にぶつかる壁は、「何から手をつければいいか分からない」という優先順位の問題です。受注から出荷まで、業務は次のような多工程にまたがっています。

樹脂成形業の典型的な業務フロー(Before)

受注受付:FAX・メールで届いた注文書を担当者がExcelに手入力(1件あたり約15分程度かかるとされています)

金型割付:ホワイトボードや紙の金型台帳で空き状況を確認し、口頭で現場に指示

成形条件記録:熟練作業者が個人ノートに温度・圧力・速度を記録。共有されないケースが多数

材料ロット管理:材料袋のラベルをコピーしてファイル保管。検索に30分以上かかることもあるとされています

品質検査:検査シートに手書きで寸法・外観を記録。月次集計は別担当がExcelに再入力

この5つの工程に、何種類の紙とExcelファイルが存在しているか、あなたの現場では即答できますか?

各工程がバラバラに運用されているため、「どのロットで不良が出たか」「あの金型の最終使用日はいつか」といった横断的な問いに答えるだけで、複数の担当者・複数のファイルを掘り返す作業が発生します。まず全体像を「見える化」することが、FlowSyncによる内製化アプリ開発の精度を大きく左右します。


FS Blueprint実施手順|5フローを半日でリスト化するワーク

Anomalyが提供する業務設計ツールFS Blueprintは、現場の業務フローを構造化し、「どの業務をアプリ化するか」を合意形成するための手順書・ワークシートセットです。樹脂成形業の場合、以下の5フローを対象に半日(約4時間)で棚卸しを完了できるとされています。

1
受注番号フロー

受注番号の採番ルール・転記先・担当者を明確化。「誰がいつ何に書くか」を1枚のシートに集約します。FAX受信〜Excel転記〜生産指示書発行までのタッチポイント数を数えるだけでも、ムダの所在が見えてきます。

2
金型番号フロー

金型番号・保管場所・ショット数・メンテナンス履歴の管理方法を棚卸し。「金型台帳はどこにあるか」「最終メンテ日は誰が記録しているか」を確認します。

3
成形条件フロー

シリンダー温度・射出速度・保圧・冷却時間などの条件記録の所在と更新頻度を確認。個人ノートに依存している場合、属人化リスクが最も高い領域です。

4
材料ロットフロー

材料メーカー・グレード・ロット番号の記録方法と、受注・製品との紐付け方を確認。トレーサビリティ要求のある顧客向けには特に重要です。

5
品質検査結果フロー

検査項目・判定基準・記録フォーマット・集計頻度を棚卸し。検査シートから月次報告書までの再入力回数を数えます。

FS Blueprintのワークシートには「誰が/いつ/何に/どう記録するか/次に誰に渡すか」の5項目欄が用意されており、現場担当者へのヒアリングをそのまま記入するだけで業務マップが完成します。ITの知識は不要です。


スコアリングと優先順位決定|「最初に作るべき画面」を3軸で特定する

棚卸し結果を並べたら、次はFlowSyncで最初に開発するアプリ画面の優先順位をスコアリングで決定します。FS Blueprintでは以下の3軸で各業務を5段階評価します。

スコアリング3軸

1頻度スコア:その業務は1日何回発生するか。毎日複数回発生する受注入力・成形条件確認は高スコア。

2影響度スコア:ミスや遅延が発生した場合の損失規模。金型割付ミスによるラインストップや品質不良の流出リスクは最高スコア。

3属人化リスクスコア:担当者が不在・退職した際に業務が止まる危険度。成形条件が個人ノートのみの場合は即5点。

3軸の合計点が最も高い業務が、FlowSyncで最初に作るべき画面の候補です。多くの樹脂成形業では、「成形条件記録画面」または「品質検査入力フォーム」がトップに浮上します。

スコアリング表を埋め終わった段階で、「これは確かに最初に手をつけるべきだ」という現場の合意が自然に生まれます。FS Blueprintの最大の効果は、優先順位の「見える化」と「合意形成」にあります。

次のステップ|棚卸し結果をFlowSync設計に接続する

棚卸しとスコアリングが完了したら、いよいよFlowSyncでのアプリ設計に入ります。樹脂成形業の場合、最初に構築する3つの構成要素は以下のイメージになります。

FlowSync設計:金型マスタ

入力項目:金型番号・金型名称・キャビティ数・材質・ショット数・最終メンテ日・保管場所・担当者

金型番号を一元管理するマスタテーブル。受注画面・成形条件画面から参照できる構造にすることで、「あの金型は今どこにあるか」を即座に確認できるようになります。

FlowSync設計:成形条件テーブル

入力項目:金型番号(マスタ連携)・材料グレード・シリンダー温度(前中後)・射出速度・保圧・冷却時間・作成者・承認者・更新日

個人ノートに散在していた成形条件を、金型番号に紐付けてデータベース化。「承認済み条件書き出し」ボタンからPDF出力(ファイル名:成形条件書_金型番号_日付.pdf)が可能な設計にします。

FlowSync設計:品質検査フォーム

入力項目:受注番号・金型番号・材料ロット・検査日時・検査担当者・寸法測定値(複数箇所)・外観判定・総合判定・備考

検査結果は自動集計され、「月次品質サマリー出力」ボタンでExcelファイル(品質月次報告_YYYYMM.xlsx)を1クリックで生成。手書き→再入力の工程がゼロになります。

Before → After:品質検査記録の場合

Before:検査シートに手書き(1件5分)→ 月末にExcel再入力(月200件で約17時間かかるとされています)→ 集計ミスのリスクあり

After:FlowSync品質検査フォームに直接入力(1件90秒)→ 月次サマリーは自動生成(約3分)→ 月17時間→3分、入力ミスはバリデーション(入力値の自動チェック機能)で防止(いずれもAnomalyの案内によるものです)


まとめ

  • 樹脂成形・射出成形業のDXは、受注・金型・成形条件・材料ロット・品質検査の5フローの業務棚卸しから始める
  • FS Blueprintを使えば、ITの知識がなくても半日で業務マップとスコアリングが完成し、FlowSync内製化の優先順位を現場全体で合意できるとされています
  • スコアリング3軸(頻度・影響度・属人化リスク)で最初に作るべき画面を特定し、金型マスタ・成形条件テーブル・品質検査フォームの順で設計に接続することで、月17時間→3分規模の業務削減が現実になるとされています
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