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FS Blueprintで樹脂成形・プラスチック加工の受注〜採算管理を棚卸しする方法

AAnomaly編集部
目次

受注が入るたびに金型番号を手書きメモで管理し、工程指示書はExcelで作り直し、月末の採算集計は担当者が残業して帳尻を合わせる——樹脂成形・プラスチック加工メーカーの現場では、こうした「紙とExcelのパッチワーク」がいまも当たり前のように続いています。FlowSyncで内製化したいと思っても「何から手をつければいいかわからない」という声が後を絶たないのは、業務フローが他の製造業よりも複雑だからです。この記事では、FS Blueprintを使って半日で業務棚卸を完了し、内製化の優先順位を決める具体的な手順を解説します。


なぜ樹脂成形・プラスチック加工の現場でFlowSync内製化が難しいのか

射出成形・プレス成形を主力とするプラスチック加工メーカーでは、1件の受注に対して複数の「紐付き情報」が同時に発生します。

受注1件あたりに紐づく情報の多さが混乱の根源

受注番号に対して金型番号・材料ロット番号・色番・工程指示番号・外注依頼番号・型費按分シートが個別に存在し、それぞれが担当者ごとに異なるExcelファイルで管理されているケースが大半です。

これらが一元化されていないため、「どの金型で何ショット打ったか」「材料費が最終的にいくらになったか」を集計するだけで、経理担当者が月末に5時間以上かかることも珍しくないとされています。

属人化が進む3つの構造的な理由

1 金型ごとに成形条件が異なるため、段取り手順が「担当者の頭の中」にある
2 外注(2次加工・塗装・組付け)が絡む案件の進捗は電話・LINEで管理されている
3 型費・材料費・外注費の按分ルールが受注ごとに微妙に異なり、文書化されていない

こうした複雑な業務構造があるため、「とりあえず受注管理からアプリ化しよう」と着手しても、金型情報や採算フローと連動させることができず、使われないシステムが完成する——という失敗パターンが繰り返されます。


FS Blueprintを使った半日業務棚卸の手順

FS Blueprintは、FlowSyncで業務アプリを内製化する前段階として使う業務棚卸・設計支援ツールです。以下の手順で、午前9時に始めれば昼過ぎには優先順位の全体像が見えてきます。

STEP 1|業務フローを「受注番号」を軸に一覧化する(所要時間:約90分)

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受注番号を起点に業務フローを書き出す

FS Blueprint上の「フロー入力シート」を開き、受注番号の発番タイミングから出荷・請求までを縦軸に並べます。横軸には「担当者/ツール(紙・Excel・口頭)/所要時間」を記入します。樹脂成形の場合、最低限以下の業務ブロックが出てくるはずです:

  • 受注登録(品番・数量・納期・金型番号の入力)
  • 工程指示書の発行(成形条件・ショット数・材料ロット紐付け)
  • 外注指示・進捗確認(2次加工・塗装)
  • 材料費・型費・外注費の集計と採算確認
  • 出荷検査記録・納品書出力

STEP 2|マスタデータを特定する(所要時間:約60分)

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5種類のマスタを洗い出す

FS Blueprintの「マスタ定義シート」に以下を記入します。これがFlowSyncのデータベース設計の土台になります。

  • 金型マスタ:金型番号・キャビ数・使用材料・保有ショット数・メンテ履歴
  • 工程マスタ:工程名・標準サイクルタイム・担当機械番号
  • 材料マスタ:材料コード・単価・ロット管理有無
  • 外注先マスタ:外注先コード・工程区分・単価テーブル
  • 採算フロー定義:型費按分ルール・材料費計算式・外注費反映タイミング

STEP 3|現状の「紙・Excel散在マップ」を可視化する(所要時間:約30分)

この工程指示書、誰がいつ更新しているか全員がわかっているか?
この採算シート、担当者が休んだら同じ精度で作れる人が社内にいるか?

FS Blueprintの「散在チェックリスト」を使い、各業務ブロックに対して「紙/ローカルExcel/共有フォルダExcel/口頭」のどれで管理されているかをチェックします。このチェックリストの出力結果が、次のスコアリングの入力データになります。


デジタル化対象のスコアリング|FlowSync内製優先順位を決める判定シート

FS Blueprintには「優先順位判定シート」が内蔵されています。各業務ブロックを以下の3軸で5段階評価し、合計スコアが高い順にFlowSync内製化の優先度を決めます。

スコアリング3軸の評価基準

① 頻度スコア(1〜5):その業務が1日何回発生するか。受注登録や工程指示書発行は頻度が高く、月次採算集計は低い。

② 影響度スコア(1〜5):ミスや遅延が起きたとき、納期・採算・顧客信頼にどう波及するか。金型番号の入力ミスは影響度が最大レベル。

③ 属人化リスクスコア(1〜5):担当者が不在のとき、同じ品質でその業務を代行できる人が何人いるか。いなければスコアが高い。

多くの樹脂成形メーカーで試行した結果、「工程指示書の発行・更新」と「受注別採算の月次集計」がスコア上位に来るケースがほとんどです。この2業務を最初のFlowSync内製化ターゲットに設定すると、現場効果が最短で出やすくなります。

Before → After|採算集計業務の変化

Before:Excelによる月末採算集計

受注ごとに材料費・型費・外注費・加工費を別々のExcelファイルから転記し、按分計算を手動で行う。担当者1名が月末に約5時間かけて集計。ミスが見つかると翌月修正が発生し、経営者への報告が常に1ヶ月遅延する状態。

After:FlowSyncアプリによる採算リアルタイム表示

工程入力画面で「実績ショット数」「使用材料ロット」「外注完了フラグ」を入力するたびに採算が自動更新される。「受注別採算サマリ」ボタンを押せば、その時点の粗利・型費回収率・外注費率が即時表示。月末集計にかかっていた5時間が確認作業15分に短縮できるとされています。経営者はいつでもリアルタイムで採算を確認できる。出力ファイルは「受注別採算レポート_YYYYMM.xlsx」として自動生成される。


優先順位が決まったら何をするか|FS Blueprintからの移行ステップ

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FS Blueprint完成データをFlowSyncに読み込む

棚卸が完了したFS Blueprintのデータは、FlowSyncの「プロジェクトインポート機能」でそのまま読み込めるとされています。マスタ定義シートがテーブル設計に、フロー入力シートが画面遷移設計に自動変換されるため、ゼロから設計し直す必要がありません。

2
優先度1位の業務から2〜3週間でプロトタイプを作成する

FlowSyncのノーコードビルダーを使い、まず工程指示書入力画面・金型マスタ参照画面・採算サマリ画面の3画面を構築します。現場担当者2〜3名にテスト入力してもらい、1週間でフィードバックを収集して修正します。

3
本番切り替えはExcelと並行運用期間を設ける

切り替え初月は旧Excelとの並行運用を推奨します。「同じ受注で両方の採算値が一致しているか」を週次で確認し、ズレが出た場合はFlowSync側のロジックを修正します。並行運用期間の目安は2〜4週間です。

よくある質問

Q:金型番号の採番ルールが社内で統一されていないが、先にマスタ整備が必要か?

A:FS Blueprintの棚卸段階で採番ルールの不統一を「課題事項」として記録しておき、FlowSync内製化と並行してルール統一を進めることが現実的です。先に完全統一してからシステム化しようとすると、プロジェクトが動き出せなくなります。

Q:外注先との進捗共有もFlowSyncで対応できるか?

A:FlowSyncのゲストアクセス機能を使えば、外注先に専用の「外注進捗入力画面」のURLを発行できるとされています。外注先はアカウント登録不要でスマートフォンから完了報告を入力でき、自社側のFlowSyncアプリに即時反映されるとされています。外注案件の進捗確認電話が1日8〜10件→ほぼゼロになった事例があるとされています。


まとめ

  • 樹脂成形・プラスチック加工の内製化が難しいのは、受注1件に金型・材料・外注・採算が複雑に紐づく業務構造が原因。まず構造を可視化することが先決。
  • FS Blueprintの半日棚卸で「フロー入力シート→マスタ定義シート→散在チェックリスト→優先順位判定シート」の4ステップを経ることで、内製化の着手順が明確になる。
  • スコアリングでは頻度・影響度・属人化リスクの3軸を使い、「工程指示書発行」と「受注別採算集計」を最初のターゲットに設定すると効果が最短で出やすい。
  • 採算集計業務は月末5時間→15分への短縮が期待できる目標値。FlowSyncの自動集計と「受注別採算レポート」自動出力で実現できるとされています。
  • FS BlueprintのデータはそのままFlowSyncにインポートできるとされており、棚卸と内製化設計をシームレスに接続できる。
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